桑の葉茶の糖尿病に対する効果・効能について120%の真実を解説します。

桑=マルベリのお茶・青汁・サプリメントが血糖値を下げるってウソ?本当? 科学的研究報告や論文も交えて徹底的に検証します。

安全性・副作用について 研究データ・論文

桑の葉の副作用・弊害・危険性について。安全性は保証されてる?

投稿日:2017年7月20日 更新日:

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桑の葉は、血糖値や血圧、中性脂肪やコレステロールの値を下げるなど、さまざまな生活習慣病を予防する効果があるとして、近年、特に注目を集めている食品素材です。

お茶や粉末、青汁、サプリメントなどの商品が人気を呼んでいます。

 
しかし、どんな健康食品もそうですが、副作用や弊害はないのか、食品としての安全性がどこまで確かめられているのか、気になりますよね。

 
そこでこの記事では、

  • ヒトが摂取する場合、桑の葉の安全性がどこまで確認されているの?
  • 桑の葉商品に注意すべき副作用はある? ない?

 
この二点を、研究データも参考にしながらまとめていきたいと思います。
 
 

桑の葉を正常な血糖値の人が長期間摂取しても安全なの? 低血糖の心配は?

桑の葉に特有的に含まれる注目成分 DNJ には、小腸で糖質の消化を助ける酵素を阻害する働きにより、糖質の体内への吸収を緩やかにすることで血糖値を抑える効果があることが明らかになりました。
 

 
 
 
それは確かに、高血糖が気になる方には大きなメリットですが、しかし次のように考える方もおられるかもしれません。

 
「では、もし糖尿病の予防のために、現在は正常な血糖値を維持している人が桑の葉を摂取していると、必要以上に血糖値が下がって 低血糖症 になってしまう危険 はないのかしら…?」

 
いかにももっともな疑問ですね。
しかし結論を先に言いますと、その心配はまず無用です。

 
血糖値の正常な方が桑の葉を長期間摂取し続けても、さらに血糖値を下げて低血糖になることはない と考えられます。

 

それを実際にヒトで確かめた実験がありますので、そのデータの内容を簡単にまとめてご紹介します。
 

研究データ:新潟薬科大学の実験 - 耐糖能異常者と正常な血糖値の成人で桑の葉の効果を比較。

2007年に発表された、新潟薬科大学の研究です。

※ 実際の論文は↓↓こちらのリンクになります。
「耐糖能異常における桑葉の効果 一基礎と臨床からのアプローチー」

 

実験内容としては、

  1. 正常な血糖値の成人5名、耐糖能異常者8名に協力してもらい、前者をN群、後者をH群とする。
  2. 1回につきスプーン1杯 (約1.8g) の桑葉パウダーを水または白湯に溶かし、1日3回の食前に飲用してもらって、これを3か月のあいだ継続する。
  3. その間に、空腹時血糖・ヘモグロビンA1c、その他血液検査項目を測定し、その変化を検証する。

 
…というものです。

 
そして実験結果は、次のようになりました。
 

空腹時血糖はどうなった?

○ N群 (正常な血糖値の成人) では開始から3か月後まで、変化に有意差は見られなかった。

○ H群 (耐糖能異常者) では、3か月後に有意な低下が見られた。
(開始時:153±9mg/dl、1か月後:134±11mg/dl、3か月後:106±6mg/dl)
 

ヘモグロビンA1cはどうなった?

○ N群 (正常な血糖値の成人) では、3か月後まで有意差は見られなかった。

○ H群 (耐糖能異常者) では、1か月後は変化がほとんどなかったが、3か月後には有意な低下が見られた。
(開始時:6.3±0.3%、1か月後:6.2±0.3%、3か月後:5.9±0.2%)
 

新潟薬科大学の実験結果より分かること

桑葉パウダーを3ヶ月間摂取し続けたところ、耐糖能に異常のある方では血糖値を緩やかに降下させる作用を見せましたが、血糖値の正常な方では血糖値をほとんど変化させませんでした。

つまり、耐糖能において健康な方に対しても桑の葉は極めて安全性が高いことが示唆されたのです。

 
したがって、血糖値に異常のない方が糖尿病やその他の生活習慣病の予防のために桑の葉を習慣として飲み続けたとしても、必要以上に血糖値を下げて低血糖になるといった心配はないと考えてよいでしょう。

ただし、アガルボースやボグリボース等、糖尿病治療のために医療機関で処方される薬剤との併用は、低血糖症の可能性が示唆されていますので、必ずかかりつけのお医者さんにご相談ください。 <(_ _)>

桑の葉を飲んでたまに見られる副作用や弊害とは?

桑の葉は、基本的には副作用のない安全な食品とされています。

ただし一つだけ、よく言われますが、ときに 緩下 (軟便・下痢) の作用が現れることがあるそうです。

 

これは、桑の葉に含まれるDNJによって 小腸での吸収を阻害された糖質が、腸内細菌のエサとなって発酵分解される ことで、乳酸菌など善玉菌が活性化し、また水素ガスやメタンガスが発生して、排便が促されるからです。

桑の葉には食物繊維も多いため、この食物繊維による整腸作用もあります。

 
また、ガスが溜まることから放屁 (おなら) が増えるケースもあるようです。
 

 
 
このような症状は、糖尿病薬として処方されるアカルボースやボグリボースなど一連のα-グルコシターゼ阻害薬にも共通して見られるそうです。

 
お通じを促すという点では、普段から便秘気味の方にはメリットにもなり得ます。

ただし、軟便や下痢の程度が強すぎるようであれば、摂取量を控えるなど対応してください。

その他『「健康食品」の安全性・有効性情報』のデータより注意しておくべきこと

一般に流通している各種の健康食品については、独立行政法人である 国立健康・栄養研究所 が、国立の専門機関として中立的な立場から、その食品としての安全性、健康面における有効性について、これまでに発表されたあらゆる医学的・栄養学的データを元に情報提供しています。

国立健康・栄養研究所 「健康食品」の安全性・有効性情報

このサイトに掲載されている「桑 (クワ)」の安全性と有効性の情報については、別記事でもご紹介してありますが、安全性に関する部分のみ、もう一度ここで項目ごとに分かりやすく解説しますね。
 

私が個人的にまとめて解説を加えた内容であるため、場合によっては 誤解を生じるケース があるかもしれません。正確な詳しい情報が必要な方は、こちらの 公式ページ を直接ご確認ください。

 
 

 

① ホワイトマルベリーの安全性は、適切に使用する限りは保証されている。

(英語でマルベリー mulberry) には幾つかの種類があります。

その中で“ホワイトマルベリー”と呼ばれる系統は、量や頻度など適切に使用する場合は、食品としての安全に摂取できるハーブであるとされています。

それに対して“ブラックマルベリー”と呼ばれる系統のものは、その安全性について十分な情報が得られていないということです。

 
この安全とされている“ホワイトマルベリー (学名:Morus alba) ”は、日本では「マグワ」「カラヤマグワ」等と呼ばれ、国内で非常に多く栽培されています。

日本でかつて養蚕のために栽培され、今でも使用されている桑園の桑は、マグワ (カラヤマグワ) 、ヤマグワ、ログワの3系統が主流と言われますが、その中でもマグワ系の“一ノ瀬” “はやてさかり” “みなみさかり” “改良鼠返し”などが大半を占めています。

 
一方、漢方医学で使う生薬としての“桑葉 (ソウヨウ) ”には、中国では主にマグワ (Morus alba) を用いますが、日本では山地に自生しているヤマグワ (Morus bomnycis) を用いることが多いそうです。

②糖尿病に処方される血糖値降下薬との相互作用に注意が必要。

桑の葉のみを摂取するのであれば、上記にも実際の研究データとして詳しく述べましたが、正常な血糖値をわざわざ抑制して低血糖に陥るといった心配はまずありません。

 
しかし、糖尿病と診断された方が、医師から処方された 血糖値を下げる薬剤を服用しながら桑の葉食品を摂取すると、相互作用が起こって低血糖を引き起こす可能性は否めません

特に α-グルコシターゼ阻害薬 との併用には、注意が必要です。

 
糖尿病の治療を受けている方は、桑の葉の摂取は控えたほうがよいと考えられます。

どうしても桑の葉を摂取したい場合は、まずは担当のお医者さんに相談してみてください。

③まれにアレルギーの可能性がある。

「健康食品」の安全性・有効性情報のサイトには、桑の葉によるアレルギー被害について2つの事例が掲載されています。

まれなことではあると思いますが、 アレルギー体質の方は、桑の葉を摂ることは慎重に検討したほうがよい かもしれません。

④妊婦や授乳婦が摂取する安全性については確認されていない。

これについても、安全性を確かめるだけの十分な科学的データが存在しないということのようです。

確かに桑の葉には腸の働きを活性化する作用があることから、妊婦さんの場合は子宮に影響を与えることもないとは断言できません。
 

また、乳児や小児が摂取した場合の安全性に関しても、信頼できる十分な情報が得られていないようです。

そのため、必然的に妊婦さんだけでなく授乳婦さんの摂取についても、安全性を確認することはできないということになります。

 
妊婦さんや授乳婦さんについては、桑の葉の健康食品を摂るのはとりあえず控えたほうがよいと言えるでしょう。

 

【まとめ】桑の葉の安全性に関する、国立健康・栄養研究所の見解。

最後に、国立健康・栄養研究所による桑の葉の安全性についての見解を一覧にしておきます。
 

 
先にも述べましたが、これはあくまでも私が個人的にまとめた内容ですので、場合によっては誤解を生じるケースもあるかもしれません。
 

 
また、これは国立健康・栄養研究所が、あくまでも現時点で発表されている中から収集した医学的・科学的データを元に情報提供しているものであり、100%の真実性を保証するものではないことをご了承ください。

 
桑の葉に限らずあらゆる食品や食材を使用する場合は、ご自身の判断でお願いします。

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