桑の葉茶の糖尿病に対する効果・効能について120%の真実を解説します。

桑=マルベリのお茶・青汁・サプリメントが血糖値を下げるってウソ?本当? 科学的研究報告や論文も交えて徹底的に検証します。

研究データ・論文

桑の葉はダイエット効果でも糖尿病を予防?日本肥満学会も注目

投稿日:2017年2月16日 更新日:

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桑の葉には、血糖値を抑える効果の他に、血圧降下、脂質改善、発がん抑制など、生活習慣病の予防に繋がるさまざまな効能が期待できることが、近年明らかとなっています。

 
 
 
このような生活習慣病の予防効果に関連して、桑の葉は体重増加を抑制しダイエット効果も期待できると言われ、これまでに日本肥満学会でも何度か取り上げられて研究報告が為されています。

 
そこでこの記事では、肥満防止という観点からの桑の葉の効果・効能について、日本肥満学会での発表を2つ、ご紹介します。

そして、果たして本当に、肥満予防やダイエット効果が桑の葉にあると言えるのかどうか、このブログなりの見解を最後にまとめておきたいと思います。
 
 

なぜ肥満予防=ダイエットが、糖尿病その他さまざまな生活習慣病の予防へつながるの?

桑の葉に肥満予防やダイエット効果があるかどうかを確かめる前に、肥満と生活習慣病とがいかに関係が深いかを見ておきましょう。

血中の脂肪が増える脂質異常症 (高脂血症) や、肝臓に脂肪が蓄積する脂肪肝は言うに及ばず、糖尿病、高血圧、動脈硬化といった血管系疾患も、肥満の人が罹患する確率はそうでない人よりも明らかに高くなります。

また、日本人の三大死因である癌 (ガン)、心疾患、脳卒中なども、肥満によって発症リスクの高まる可能性が強く示唆されています。

糖尿病と肥満の関係-肥満がインスリン抵抗性を招く一大要因

糖尿病に関して言えば、主要な発症原因の1つとして、体細胞に血糖の取り込みを促すインスリンの効き目が悪くなる“インスリン抵抗性”の問題が挙げられます。

このインスリン抵抗性が生じるメカニズムは、まだはっきりと知られていない部分も多々ありますが、主に過食、運動不足、ストレスなど、現代人を取り巻く生活環境の問題が深く関連していると言われます。

特に内臓脂肪の過剰な蓄積、つまり 肥満は、インスリン抵抗性を引き起こす大きな要因となることが明らかになっています。

 

CHECK! インスリン抵抗性とは?
 
“インスリン”は、膵臓 (すいぞう) から血液中に分泌されるホルモンです。
このインスリンが細胞と結合することで、細胞は血液中の糖を自らの内に取り込むことが可能となります。
 
細胞は取り込んだ糖をエネルギーとして活用できますし、また血液中では糖の量が減り、血糖値が抑えられます。
 
ところが何らかの原因で、膵臓からインスリンが十分に分泌されているにもかかわらず、細胞が糖をなかなか取り込まなくなり、血液中の糖が増えて高血糖に陥る状況を「インスリン抵抗性が生じている」というように言います。
 
インスリンの作用がうまく効かなくなっている状態ですね。
 
この“インスリン抵抗性”は、肥満によって起こりやすくなることが知られています。
 
内臓脂肪の肥大化によって遊離脂肪酸が血中に多く放出され、この脂肪酸が細胞膜にあるインスリン受容体 (細胞とインスリンが結合する部分) に結びつくと、糖を取り込む細胞内の機能が損傷を受け、糖をうまく取り込めなくなってしまうからです。
 
結果として、血中にインスリンが多く存在するにもかかわらず血糖値が上がってしまう“インスリン抵抗性”の状態に陥るというわけです。

高血圧と肥満の関係-肥満によるインスリン抵抗性が高血圧をも引き起こす

高血圧も肥満と深く関わっています。

例えば、肥大化した脂肪細胞から放出される生理活性物質には血管を収縮させる働きがあり、結果として血圧が上がります。

 
あるいは、肥満によって生じた インスリン抵抗性 も、高血圧の引き金となることが知られています。

 
インスリン抵抗性のために血糖値が下がりにくくなると、私たちの体は何とか血糖値を下げようとして、膵臓からさらにインスリンをたくさん分泌させます。

ところがインスリンには、腎臓から排出されるナトリウムを再吸収する働きがあり、これによって血中のナトリウム量が増えてしまいます。

すると、そのナトリウム濃度を薄めるために血管が周囲から水分を多く取り込むため、血液量が増えて血圧が上がるというわけです。

動脈硬化と肥満の関係-血液中の過剰な中性脂肪が動脈硬化の原因に。心疾患や脳卒中をも誘発。

動脈硬化やそこから派生して生じる心疾患、脳卒中なども、肥満により発症リスクが高くなります。

肥満になるということは脂肪が過剰に蓄えられることであり、内臓脂肪も大きくなりますが同時に血中の中性脂肪も増えます。

ところが、血液中の中性脂肪が増えると、血管を硬く狭くしてしまうアテローム性動脈硬化も起こりやすくなるのです。

 
さらに、脂肪細胞が肥大化すると、血液凝固を促進する物質が放出され、血栓ができやすくなります

動脈硬化により狭くなり、また弾力性を失った硬くて脆い血管部分をこのような血栓が通過しようとすれば、そこで血管が詰まって血液が流れなってしまうのです。

これが心臓の近くで起こると、心筋梗塞や狭心症など虚血性心疾患、脳で起こると脳梗塞や脳出血といった、いわゆる脳卒中が引き起こされます。
 
 
このように、私たちの健康を維持する上で、肥満と生活習慣病とは切っても切れない関係にあります。

つまり、肥満を防ぐこともまた、糖尿病を始めとする様々な生活習慣病を予防するのにとても大切な課題だと言えるのです。

第17回(1996年)日本肥満学会での発表―動物実験による桑葉の体重抑制=ダイエット効果についての報告

これは、群馬県立医療短期大学(現在の群馬県立県民健康科学大学)の下村洋之助教授による研究結果です。

実験用のラットに、通常の飼料に桑の葉をそれぞれ0% (なし)、15%、30%、50%配合したものを4週間与え続け、1週間ごとに体重測定してその変化を観察したものです。

その結果、下のグラフのようになりました。

※こちらのサイトを参考に作成させていただきました:糖尿病と蚕粉末

 
このグラフを見ると、飼料に含まれた桑の葉の割合が多いほど、それを食べたラットはあまり太っていないことが分かります。

 
桑の葉には、血糖値の急上昇を抑える他、血清脂質を下げ、内臓脂肪がつくのを抑えて体重の増加を抑制する効果の期待されることが、複数の研究で示されています。

 
桑の葉にダイエット効果があると言われる所以です。
ただ、ヒトの場合で具体的な効果を検証した客観的な科学データはまだないようです。

第23回(2002年)日本肥満学会での発表―桑の葉DNJは糖尿病治療薬と同じぐらいHbA1cを下げる効果がある!?

特に糖分の吸収を妨げ、血糖値の急上昇を抑制する効果については、2002年の第23回肥満学会で臨床試験の結果が発表されました。

その研究結果は、今でも健康食品など桑の葉関連商品を販売するサイトで効能をPRする拠り所となっていることが多いようです。

 
その研究の一つは、空腹時血糖値が102-147mg/dl (※) の10人に、桑の葉1.8gを食前から食後、1日3回摂取してもらい、それを4週間続けた後、さらに数週間空けて今度は偽薬 (プラセボ) を同様に4週間服用、空腹時の血糖値を測ると、桑の葉を摂取したときのほうが、血糖値の変化率が有意に下がっていたというものです。

(※) 空腹時血糖値はおおよそ 100mg/dl以下が正常値と言われる。

 
またもう一つの研究では、ヘモグロビンA1cが平均7.6%の糖尿病患者9人に、同じく桑の葉1.8gを食前から食後、1日3回摂取してもらい、2~4ヶ月後にHbA1cを測定したところ、9人中6人の値が6.3%にまで低下していたとのことです。

これは、実際に糖尿病治療薬として医療機関で使われるα-グルコシダーゼ阻害薬「ペイズン(ボグリボース)」と同レベルの作用であると言われ、桑DNJの効果の高さに関係者の間にも驚きが走ったと言います。

 
DNJ (1-デオキシノジリマイシン)は、厚生労働省が定める食薬区分で、「専ら医薬品として使用される成分本質(原材料)リスト」に掲載されている成分であり、つまりは薬であると認められているわけですから、これはある意味当然のことではあります。

 
ただし、天然の桑の葉に含まれるDNJ量には、産地や個体による差もあります。

また、実際の糖尿病の症状は患者さんによっても異なり、上記の実験だけでは再現できないあらゆる病態や環境的条件も加わってくると考えられます。

したがって、このたった1つの実験結果だけをもって「桑の葉にはペイズンと同様の効き目がある!」と断定することはできない…そう捉えておいたほうがよいでしょう。

【まとめ】桑の葉には、肥満予防=ダイエット効果がある?ない?

確かに動物実験のレベルでは、桑の葉には肥満予防やダイエットの効果が期待できることが示唆されます。

桑の葉に含まれるポリフェノール類が血中脂質を抑制、また肝臓でのコレステロール合成作用を緩やかにして、コレステロール値を抑えて肝臓を保護するとも言われています。

参 考 桑の葉が脂質を抑えて糖尿病の原因となる肥満を予防する?■神奈川県の研究論文より

 
しかし、天然の桑の葉に含まれるポリフェノール類などの効能成分は、当然ながら産地や個体によっても量にばらつきがありますし、桑茶や粉末、サプリメントなど市販の商品に至っては、メーカーや製造工程によっても差が出てきます。

そもそも1つの効能に特化して人工的につくったいわゆる“薬”ではありませんので、野菜等の食品と同じで、誰の目にもそれと分かる明らかな効果などは望むべきではないのでしょう。

 
むしろ過食や偏食をしない、適度な運動を欠かさないなど、日頃からの生活習慣をきちんと健康的に整えていくことが、病気を予防し健康を維持する上で最も大切です。

良質な自然の成分が豊富に含まれている“桑の葉”は、薬ではありませんが本当にヘルシーな自然食材ですから、副作用などの心配もなく、毎日の習慣としてどなたでも長くおいしく続けることができます。

健康的なライフスタイルの一環として、お茶を味わう感覚で楽しんでいただくのが一番のおすすめ方法です。

 
栽培から製造工程まできちんと管理され、安心して毎日飲むことのできる桑の葉商品は、下記のカテゴリーでご紹介しています。

よろしかったら参考にしてくださいね。

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